事故のシチュエーションでも多いのが「発進」
発進はバイクを走行させるときの基本ですが、かなり危険を伴うようで、バイク事故の現場でもっとも多いのが、発進時の事故なのだそうです。
バイクのコントロールがしにくいことや、発進時の周囲の確認を怠っていることなどから事故が起こってしまうとのこと。
発進時は、バイクの操作や周囲の確認など、さまざまな点に気を配る必要があります。
発進時に必ずしっかり行わなければならないのが、「周囲を確認する」ことです。
前方はもちろんですが、特に意識したいのが後方の安全確認。
バックミラーで確認するだけではなく、必ず後ろを振り向いて、自分の目で確認してください。
バイクにまたがった状態で後ろを確認するときは、上半身を少し前かがみにして振り返ります。
ただ首を回すだけだと、目視できる範囲が狭くなってしまいますが、体を傾けることで確認できる範囲が広がるのです。
また、体勢もとりやすいのでぜひ意識的に行ってみてください。
安全に発進するときの手順
バイクにまたがったら、クラッチを切って発進に必要な回転数を上げるようにクラッチを開きます。
その状態で前述した後方の確認を行ってください。
そして、姿勢を前に戻したら、クラッチをさらに少しずつ開けながら発進します。
エンストを防ぐには、半クラッチの状態を長めに取るのがポイントです。
足は必ずしっかりと付けて、片足はステップに置いておきます。
ライディングファッションについてですが、足はさまざまな操作を行なう場所になりますので、必ずしっかりかかとが保護されているライダーブーツを着用しましょう。
季節に応じたライダーブーツがいろいろと販売されていますので、好みのものをチェックしてみて。
足を置く場所は、バイクと離れた場所ではなく、できるだけ内側にしっかり足裏全体をつけます。
横に広がりすぎると着地が悪くなり、つま先立ちなど不安定な姿勢になって転倒しやすくなるため、必ずしっかり着地できる位置に置いてください。
クラッチに置く指についてですが、以前は指を4本置くことが推奨されていました。
しかし最近では、クラッチには2本の指をおけば十分だといわれていますので、半クラッチの状態を作りやすい位置に2本の指を置いておくとよいでしょう。
これらの姿勢をしっかり意識した上でスムーズに発進したら、素早く車体を安定させるためにクラッチはすぐに全開にします。
すぐにハンドル操作を行えるよう、手首は動きやすい状態を保ち、グリップは握りしめずに軽く握ってください。
こうした発進を都度意識することで、スムーズな走行ができることに加え、事故防止にもつながりますので、ぜひ毎回実践してみましょう。