チェーン

チェーンメンテナンスのメンテナンス方法と注意点を学ぼう!

エンジン出力を車輪に伝達する主要部品

チェーンはエンジンが生み出した動力を後輪に伝達する役割を果たす部品です。
ですからメンテナンスを怠ると様々な不具合が出るのですが、ライダーの多くが定期的なチェーンのメンテナンスをしていないのが実情です。
具体的に生じる不具合は、長期間の走行でチェーンが伸びてエンジンのパワーをフルにタイヤに伝えることができなくなりパワーダウンにつながります。

伸び以外にもチェーンの清掃など手入れを怠ると走行中に車輪がはね上げた砂や埃が付着し、グリスが塗布されているため一旦ゴミが付着してしまうと時間がたてば容易に取れなくなります。
これが積み重なるとかなりの抵抗となり、チェーン本体やスプロケットの摩耗が激しくなり各パーツの寿命が短くなります。
チェーンに塗られた潤滑油も注油しないと徐々に無くなってしまいます。
潤滑油が切れると金属同士の摩耗を大きくして寿命を縮めてしまいます。

タルミ調整と清掃・注油がメンテナスの柱

これらの悪影響を避けるには、チェーンの伸びによるタルミを取り、張ることと砂やほこりを掃除して注油することがメンテナンスの要点です。
メンテナンスの頻度は、使用状況にもよりますが、チェーンのたるみ調整の場合は走行500~1,000km程度に1度行えば十分でしょう。
チェーンの清掃は多い方がいいので、洗車の機会にチェーンも併せて清掃するとよいでしょう。
注油もこまめに行うべきで、クリーナーを使って清掃した後や洗車・雨天走行の後は注油を心がけましょう。

チェーンのたるみ調整

一旦伸びたチェーンは元の長さに戻せないので、たるみの調整は後輪タイヤまでの距離を伸ばすことで調整します。
エンジンから後輪スプロケットまでの長さを延ばす事によりチェーンのたるみを無くすという方法です。
後輪の位置を変えるために、まず後輪を車体に止めているアクスルシャフトをゆるめます。
かなり固く締められており容易に緩みませんので、足で体重をかけて力を加えたり、ハンマー等の重さのある工具を使ったりして緩めます。

緩めるポイントは一気に力を加えることです。
このナットが緩めば後輪が動く程度にゆるめておきます。
アクスルシャフトが緩んだら次に後方から調整ナットを締めていけば後輪が少しずつ後方へ下がりチェーンが徐々に張ってきます。
調整ナットは左右に2つ付けられていますので、均等に締めることがポイントです。

チェーンの掃除と注油

チェーンに付着したゴミや埃は清掃を怠るとしつこい塊となってこびりつき容易に取れませんので、ブラシの使用が有効です。
固めのブラシがチェーン清掃に最適で、ブラシについた油は取れませんので、チェーン掃除専用ブラシを用意するようにしましょう。
ゴミを取る際は、特にチェーンの繋ぎ目を入念に清掃するようにします。
この部分に付着したゴミや埃は取れにくく、また、チェーンやスプロケットの劣化を早めるのです。

また、クリーナーを使って清掃した後は注油が必要です。
クリーナーは汚れだけでなくオイルも洗い落とすためオイル不足となるのです。
そのまま走行すればせっかくクリーナーでキレイに掃除したのにオイル不足で劣化を進めることになってしまうのです。