ベアリングはバイクの走行性能に大きな影響
バイクの車輪に組み込まれたホイールベアリングは振動の軽減やスムーズな車輪の回転に必要なパーツです。
交換の目安は2~3万㎞と言われますが日ごろのメンテナンスで寿命は大きく異なります。
一般的なメンテナンスは定期的なグリスアップで、グリスは漏れ出たり劣化したりしますのでメンテナンスが必須なのです。
ホイールベアリングには複数の種類があるのですが、大きく分けるとシールタイプとノンシールタイプです。
近年は、グリスを閉じ込める機能のあるシールタイプが主流となりつつありますが、その場合も劣化は進みますので定期的なメンテナンスがもとめられます。
走りを支えるベアリングはトラブル前に整備・交換
タイヤ交換またはチェーン調整等、外から見える一般的なパーツについてはメンテナンスの機会も多いでしょう。
その際、ホイールに触れるチャンスも多いと思われます。
そのタイミングでベアリングのメンテナンスを併せて行うようにしましょう。
長い距離を走行するツーリングを楽しむライダーや天候を意識せずに過酷な環境で活躍するバイクのライダーであれば、特にベアリングのコンディションには注意することが重要です。
グリスを切らした状態で走行を続け、ベアリングの焼き付けを招き、車輪が回転しなくなる最悪のケースもあり、そんな事態を招く前にベアリングをチェンジする必要があります。
シールタイプでも車輪のハブにベアリングが組み込まれたままでグリスアップすることは出来ます。
シールタイプのベアリングのグリスアップをするときは、ピックアップツールでシールを抜き取って作業をします。
このとき、シールをキズ付けないよう気を付けて取り外し作業をしましょう。
シールを取り外し、内側をスプレー式の洗浄剤等で汚れたグリスを洗い流して、新しくグリスアップすればよいのです。
できれば、グリスアップ時のグリスは劣化の早い商品ではなく、高性能グリスを使用するようにしましょう。
ベアリングは定期的に交換するパーツだと安易に考えずに、メンテナンスで長く使えるようにすることを忘れないようにしましょう。
ベアリングを取り外してグリスアップする際の注意点
長距離を走行していたバイクのベアリングは、内部に入れられていたグリスが固まって、潤滑不良を起こすリスクがありますので対応が必要です。
そして、ベアリングを抜き取るときにベアリングプーラーというツールがあるととても便利です。
つぎに内部の汚れている古いグリスを洗浄剤で洗い流し、新しいグリスを注入します。
その際、ベアリングだけを洗浄するケースでは洗浄するツールとしてペットボトルや牛乳の紙パックなどの底を切り取り、そこに洗浄剤とベアリングを入れれば洗浄剤の節約もできます。
ベアリングを元に戻すには、アウターレースを静かに叩いて圧入していくのが大原則で、均等に圧入するように心がけましょう。